NEWSおしらせ

2024/02/03

【アートスクール】フォトレポート『見つけて化けたらつくもがみ!』つくもがみDISCO(2024.2.3)

100年以上経つ「モノ・道具」につく妖怪・精霊のことを、
昔の日本人は「つくもがみ」と呼んだそう。
室町時代の絵巻の中で、つくもがみは、人々に悪さをするように描かれていましたが、
実は、大事に使ってもらった「モノ・道具」たちは、悪さをするのではなく
楽しくなって踊り出す、そんな諸説もあるそう。

今日は、アートユニット「つくもがみDISCO」のお3方をお迎えし、
おうちに長らく眠っていた、使われなくなったモノたちを「つくもがみ」に変身させて
投影させながら、一緒に踊るワークショップを開催しました。

まずは、参加者それぞれの持ち寄った「モノ」たちを、輪になって見せ合いっこします。

家にあったカセットテープ、魚型のお寿司の醤油入れ、石、お祭りでもらったスーパーボール、
大切にしてて捨てられない思い出の鞄、保育園の時に使ってた手帳、ぬいぐるみ、片方だけの手袋、
かわいいけど使いづらいおろし器などなど、使われなくなった理由や付随する思い出はそれぞれ。
不思議なことに、誰一人、モノが被ることがありませんでした。

大切な「モノ」たち自体を、切ったり貼ったりはできないので
写真にとって、出力し、それをラミネートに貼り付けて、水で擦ると、
なんと、白い紙の部分がどんどん剥がれていきます。
その作業が楽しくて、みんなずっと集中して擦りつづけました。

セットされたOHPに乗せて、ちゃんと透けて投影されるか確認しながら
丁寧に作業を進めます。

できた人から、それらを組み合わせて、「つくもがみ」をつくっていきます。
時計を顔に見立てて、耳をつけて「うさぴょん」という、つくもがみを作ったり、
好きなキャラクターのぬいぐるみを、つくもがみではなく
ご用意いただいたアクリル板やアクリル棒を使ってスタンドをつけ、
「アクリルスタンド」のような別の用途にする子も。

自作で音楽を作っているという子は、自分の将来のジャケットのアートワークにする!と
コラージュしてデザインする子もいました。

最後は、作ったつくもがみたちを投影しながら、
カラフルなライティングと、かっこいい音楽に乗せて、
本当にディスコのような空間を、楽しみました!

限られた時間の中で、どんな可能性にも対応できるよう、さまざまにご準備くださり、
こどもたちのやりたい気持ちをまず優先して進行くださった「つくもがみDISCO」のみなさま、
本当にありがとうございました。

家に眠っているさまざまな「モノ」。
大切に使えば、もし使われなくなって、いつか「つくもがみ」として化けたとしても、
悪さをせずに楽しく踊りながら、私たちの暮らしを見守ってくれる
身近な存在だと、教わりました。

そういえば、最近使ってないな、あれどこいったかな?というモノを思い出して
ぜひ、自分の身の回りをぐるりと見回し、モノとの付き合い方を見直すきっかけになればうれしいです!