2023/11/12
【アートスクール】フォトレポート『生活の中にある美しさを見つけに ~日本民藝館訪問~』 日本民藝館(2023.11.12)
本日のアートスクールは、日本民藝館にお邪魔しました。
到着後、限定公開されている旧柳宗悦邸の西館へ。
民藝のこと、日本民藝館の成り立ち、展示品のことなどを学芸員の古屋さんに解説していただきました。解説の間、特別に許可をいただき、食堂にある和室に座ることに。緊張しながらも、何か特別な感じです。
「民藝品とは、生活の中にある美しいもの」
このことをそれぞれが理解したところで、館内を案内していただきます。西館は柳宗悦氏が暮らしていた邸宅ということもあり、随所に生活の様子が感じられました。所々、展示の中にも入らせていただき、より生活の中にあることをみんなが感じていたようでした。
その後、本館に移動。本館は自由に見学し、自分が気に入ったものをスケッチして、最後に発表をすることになりました。
さっそく館内を見ていきます。気に入った一点をずっと観察する子、一通り全部見学をして、気になるものをメモする子。どんなものが気に入るのでしょう。みんな、スケッチは真剣そのもの。スケッチも予定した時間では足りず、延長となりました。
いよいよ発表の時間。西洋の鍵の形を気に入った子もいれば、その鍵の模様が気に入った子、お皿に魅せられ、ひたすらにお皿の前で絵付けを再現するかのように模様を丹念に写生した子も。沖縄のお皿、アイヌの装飾品と、見事に気に入ったものが分かれ、それぞれの視点が異なることを古屋さんに褒めていただきました。
西館で古屋さんに民藝館の展示について説明していただいた中に、ガラスの展示ケースを通してではなく、そのものを直接自分の目を通して見ること、それによって感じることの大切さをお話しいただきました。見方はそれぞれあっていい、美しいと思ってもいいし、この中で自分が欲しいと思えるものでもいい、そんな自由なものの見方を早速実践してくれたのが嬉しかったです。
古屋さん曰く、ちょうど同じ時間に館内を見学されていた外国の方が、展示を真剣にスケッチするみんなのことを褒めてくださったそうです。海外では、美術館でこどもたちがスケッチをすることはよく見かけるそうなのですが、日本ではあまり見かけない。今日は、貴重な姿が見られてよかった、と。みんなの鑑賞する姿、素晴らしかったです。
民藝品とは、日々の生活に必要とされている品。
普段、自分たちも使っている身の回りにあるものにこれだけの装飾を施したものがあり、そこに美しさがあること。今日、民藝品を見ることでものの美しさについて、見方が変わったかもしれません。
古屋さん、本日はお忙しいところ、貴重な機会をありがとうございました。