NEWSおしらせ

2023/02/26

【アートスクール】フォトレポート「~自分ってなんだろう?~試しに「自我(ジガ)zine」を作ってみよう」木下ようすけ / 絵描き・イラストレーター (2023.2.26)

自分ってなんだろう?
知ってるようで実はよく知らない自分について、観察して描いて問いかけて答えて
絵と言葉で綴る丸ごと自分、「自我ZINE」を、
イラストレーターの木下ようすけさんと作りました。

まずは、鏡を見てじっくり自分の顔を観察しながら、
大きな紙に自画像を描きます。

すらすらと描く子がいれば、時間をかけて顔をじっと見て、そこから描き始める子、
鏡を顔に近づけたりしていろんな角度から顔を見る子。
「想像の自分じゃなく、ただ目の前にある自分を描いてね!」と木下さん。

思ってる自分の顔と違う絵が出来上がった子は、どこが違うんだろうとしばらく考えたり
消しゴムで髪の毛の一部を消し、髪艶を表現してみたものの、
よくよく観察したら自分の髪の毛にツヤがなかった!と艶の表現を鉛筆で塗りつぶす子がいたり、
みんなよく観察してるなと感心させられました。

自画像が描けたら、切ったり折ったりして、
1枚の紙から8ページの冊子が出来上がりました。

今度は、そのページごとに、木下さんが参加者に質問を投げかけ、
各自が自分の答えと、その理由を書いていきます。

「好きな色は?」「もし明日世界が終わるなら何をする?」
「自分の秘密や最近ついた嘘ってなに?」「自分の模様ってどんなのだろう?」
それらを、自我ZINEに書いていきます。

こどもたちからも質問を募集し、
「知恵の袋とお金の袋、もらえるならどっちがいい?」という究極の質問を出す子や
「生まれ変わるなら何になりたい?」という可愛い質問も出て、
そうしたこどもたち発案の質問やあみだくじで運勢占いコーナーを作るなど、
自由にページにレイアウトし、自我ZINEがついに完成!

表紙の端っこに、とっても小さく「ひみつ」と書いてタイトルにする子や
「ママは見ないで!」と背表紙に注意書きする子など、
おそらくセンシティブな内容を書いている様子。
でも自分のことを、それだけZINEの中では正直にオープンにさらけ出せているんだと、
なんだか嬉しくなりました。

本物の雑誌のように、バーコードや発行元の名前をデザインしたり
大きくただシンプルに「じ分」と書かれたタイトルなど、
個々の個性がちゃんとそこに表現されていて、素晴らしかったです。

最後は一人一人自画像と、教えてもいいページを1つずつ発表しあい、共有の時間を取りました。
自分を深めつつも、やはり他者がどんな絵を描き、どんな回答をするかも気になるお年頃。
発表するのが恥ずかしい子もいましたが、ほとんどの子が発表し、自分の一部を教えてくれました。

今の日本は空気を読みすぎて、自我が薄れている、
もっと個性を出すべきだ!と話す小学生もいて、
それにすでに気づけているこどもがいるということに希望を感じました。
が、同時にそんな空虚な世界に大人がしていることは、変えていきたいとも思わされました。

今、この瞬間の自分が色濃く映しとられた今日の「自我ZINE」は、きっと将来宝物になると思います。
そしてこれからも、どんどん新しい自分と出会って自分の世界を広げていってくださいね。