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【アートスクール】フォトレポート「生きる力を、縄文文化から美味しく楽しく学ぼう」三上奈緒、小松隆史 / 旅する料理人、井戸尻考古館館長 (2022.11.26)

プリミティブな文化から学んだ、生きる力。

全て身の回りにある自然と知恵を使い
自分たちの手で獲って作って暮らしていた縄文文化を体験するため、
長野県富士見町にある「井戸尻考古館」へお邪魔しました。

代官山からバスで約2時間。
到着すると旅する料理人・三上奈緒さんと
井戸尻考古館・館長の小松隆史さんが迎えてくださり
さっそく、縄文時代にタイムスリップ!
全員が縄文ファッションに身を包み、
考古館を館長の小松隆史さんに案内していただきました。

     

縄文時代のさまざまな資料がたくさん出土している日本を代表する井戸尻遺跡。
館長さんが、いろんな質問をこどもたちに投げかけながら
当時の暮らしやその背景を想起するきっかけを作ってくださり、みんな興味津々に見学させてもらいました。

見学後は、いよいよご飯タイム。
奈緒さんが準備くださった長野のお野菜たちを
考古館からワークショップ会場の遺跡発掘場所へ、みんなで運びます。

    

「じゃーーーん!」と近隣の山で獲れたという鹿肉が登場!
みんな目を輝かせてワクワクが止まりません。
でも調理をするにも、まな板も包丁もない縄文時代。
そこで今平石をまな板がわりに、大きな黒曜石を包丁がわりに野菜や鹿肉を切っていきます。
大きくてたくさんの黒曜石と、こんな新鮮な体験に、みんな大興奮です。

 

次は食材を焼く準備。
ゴツゴツした石をまあるく並べ、その上に今平石を鉄板の代わりにし
熾火をスコップで、くべていきます。

「火は、何がないと大きくならない?」と奈緒さんを聞くと
「空気!」
「じゃ、石を全部丸く並べていい?」
「そっか。全部並べずに風の通り道作らなきゃ!」

こうして時々ヒントをくださりながら、
子どもたち自身で考えて、動いていきました。

すると
「こういう火は、優しく一定の風を送ればいいんだぜ!」
と参加者の一人が言い出し
熾火にフーフー息を吹きかけていきました。

しかし熱くて煙も凄く、なかなか長い時間、口から吹くのは難しそう。
そこで、竹筒に黒曜石で穴を開け、これでフーフーしよう!と
何も言われずとも道具を作り出す子どもたち。

そうして熱くなった石の上に、鹿肉を置いた瞬間、
「ジューーー」という焼けるいい音と美味しい匂いに、
みんなのボルテージも上がっていきました。

    

到着時は、あいにくの雨でしたが、
考古館で奈緒さん含め全員で「晴れろー!!!」と祈りを込めて叫んだら
みるみると天気も回復していきました。これも縄文パワー?!

煙と闘いながらも根気強く焼き場の番をしたり
石でニンニクをすりつぶしてタレを作ったり
一度焼いてた鹿肉の塊が大きすぎると
もっと早く火が通りやすいようにさらに小さく切る工夫をする女の子たち。

一方男の子たちは気づいたら、みんなの分のお箸を作ったり、
コップやお椀まで作り出して、大人が特に指示せずとも
自然と役割分担ができ、各々が能動的に動く中で一体感が生まれていました。

         

縄文土器では、小松さんが準備くださった粟粥や、奈緒さん特製のスープなど
色々煮炊きしてくださっていて、ようやく全てが完成!
器も竹の葉を使い、箸は参加者の男の子が作った竹箸を使ったので
本当に身の回りにある自然素材でいただく縄文式。

食べる前に、『いただきます』の意味について、奈緒さんが話し始めました。
この肉はどこからきたのか、この野菜はどこからきたのか想像してみてほしい。
命あるものを食べる時は、その命に感謝して、食材や食事を作った人に感謝して
「いただきます」といただくんだよ、と。
その気持ちを込めて、みんなで「いただきます!」をしました。

「これは革命だ!」と美味しさに驚く子、
「はっきり言って最高です。」と感激する子など
みんな美味しすぎて、ペロリと食べていました。
味付けはほぼ塩のみだったので、
素材そのものの美味しさをしっかり堪能することができました。

      

食事の後は、お待ちかねの黒曜石で鏃作り。
黒曜石を、鹿の角を使って削って、三角形にしていきます。
思うようになかなか削れず、小松館長にたくさんヘルプしていただきながら
美しい光が降り注ぐ、なんとも神々しいロケーションの中で、鏃を作りました。

   

最後は、今日の振り返りをみんなでし、
竪穴式住居を見学し、遺跡の大地を全力で駆け巡ってへとへとになって帰路へ。

身の回りにあるものをうまく使って、考えて、
暮らしがよりよくなるモノを作り、動く力は、こどもたちにすでに備わっていて、
ちょっとしたきっかけで目覚めるんだと気づかされました。

初めまして同士でも、すぐに仲良くなって
イキイキと輝く子どもたちから、大人もたくさんのパワーをもらいました。

たくさんの準備をして迎えてくださった考古館の小松さん、西さん、スタッフの皆さん、
素晴らしい企画をご一緒できた奈緒さん、本当にありがとうございました!

2022.11.28