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2025/06/22

【アートスクール】フォトレポート『自分の気持ちを言葉にしてみよう。話す、聞く、書くワークショップ』 風音 / ライター(2025.6.22)

学校で「自由に感想を書いてみて」と言われること、よくありますよね。

作文の授業では原稿用紙の使い方を、
国語の授業では正しい言葉の使い方を教えてもらえます。
でも「どうすれば自分の気持ちを言葉にできるのか」は、意外と誰も教えてくれません。

今日の講師である風音さんは、インタビューライター。
誰かから聞いた話を書き起こし、記事の形に整えるのがお仕事です。

ということは、とっても文章を書くのが得意?と思いきや、
実は一番大切なのは「聴くこと」だと風音さんは言います。

「上手く言えないかも」「話が上手じゃないし…」と言う人の話の中にも、
必ずその人だけの言葉があり、それが読む人の心を打つ。
それを表に出すお手伝いをするのが、インタビューライターなんだそう。

今日はそんな「上手く言葉にならない」話に向き合ってきた風音さんと
自分の言葉で、自分の気持ちを形にしてみることにチャレンジします。

同じ写真をペアの人と一緒に見て感想を書き、お互いの言葉を見比べてみたり、
思いついたことを止まらずに書き続けてみて、読み返した時に何を思うか感想をシェアしたり。

いきなり完璧なものを書くのではなく、
自分の中にあるものをまずは一度言葉にしてみて、あとから眺める。
この繰り返しを通して、書く準備運動をしていきます。

書き慣れてきたら、今度は「聞くこと」にフォーカス。
先ほど「書き続ける」ワークで書いた話を中心に、
聞き手と話し手でペアを組んで、今度は話し言葉で考えを膨らませます。
聞き手が「あなたの話を聞きたい」という気持ちで相槌や質問を投げかけることが重要で、
それにより、話し手の話が豊かに膨らんでいくんだとか。

実際にやってみると、つい口を挟みたくなってしまうことも。
それでも、寄り添い続けることを意識していくと、
相手は傾聴してもらっている安心感で落ち着いて話せたり、
自分ひとりでは至らなかった気づきが生まれたりして
年齢を超えた対話が生まれました。

書いて、話して、聞く。
その中で見つけた言葉や書きたいテーマを使って、
最後に自分の書きたいことを自由に、文章にしていきます。
書くことにそれぞれ苦手意識があった参加者のみんなも、
集中した様子で、一気に書き上げていました。

面白い話や、わかりやすい話ができるのは素敵なこと。
でもそれ以上に「私の話ができるのは、私だけ」という価値を自分の中にしっかり持つことができたら、
それは本当の意味で「自分らしさ」を大切にするための一歩になる。
そんなことを思う豊かな時間でした。