NEWSおしらせ

2025/04/06

【アートスクール】フォトレポート『もう思春期?まだ思春期?~子育ての鍵はここにあり~』 千村浩 / 児童・思春期精神科医(2025.4.6)

新年度を迎えて最初のアートスクールは、保護者の方に向けた特別WSということで、児童・思春期精神科医の千村浩さんをお迎えして行いました。

今回で3回目を数える千村先生の講座、今回のテーマは、思春期について。
誰もが通るこの時期は、成長過程においてとても大切な時期ですが、自我の芽生えたこどもの態度は保護者の方にとっては戸惑う時期でもあります。

千村先生から簡単な思春期についての説明の後、まずは参加いただいたみなさんの悩みや状況を一人一人ヒアリングを行い、全員で共有をしました。
その状況も踏まえ、思春期にまつわるさまざまな事情をお話しいただきました。思春
期はどういう時期で、何が起こっているのか。食の変化、外見・容姿を気にすること、生活態度の変化など、心と体がこれまでになく大きく変わっていく時期であるがゆえに、当の本人も認識できないことが多々あること。千村先生の現場体験をもとにした説明は、参加していただいたみなさんに、客観的な視点を持ってもらうことになったようです。

印象的だったのは、
『思春期は、それまで絶対的な存在、心地よい一体感を感じる対象だった親を、自分とは違う一個の人としてみるようになる。』ということ。そこに生まれる葛藤や喪失感。その理由がこども達は自分でもわからないから、感情的になったり、反抗したり、甘えたりもするのかもしれません。

親子とはいえ、もとは1人の人。だからこそ、わからないこともあるのは、どちらも同じ。より相手を理解するためにも、長い目で見て寄り添っていけたらいいですね。

多感な時期である思春期。
千村先生のおっしゃっていた
「共感をもってお子さんの言葉に耳を傾ける」
「お子さんの主体性を大切にする」
そして、今回お話を聞くことで得た客観的な視点を持って、あらためてお子さんへの接し方を一考いただけたら嬉しいです。