NEWSおしらせ

2024/12/16

【アートスクール】フォトレポート『東大CASTの実験教室〜白い粉末の正体を暴け!!〜』東京大学サイエンスコミュニケーションサークルCAST(2024.12.14)

普段生活していると、不思議に思うことがあると思います。
「なんでこうなんだろう」とか「どうやって動いているんだろう」など。

そこで、知っている塩だったり砂糖・片栗粉など、身近な「粉末」を科学的に分析して
種類を当てる実験教室を、東京大学サイエンスコミュニケーションサークルCASTさんをお迎えして開催しました。

塩・砂糖・片栗粉などは、食用なので舐めたらわかることもあると思いますが
クエン酸・重曹・ビタミンC・吸水性ポリマーなど、食べられないものを
見た目で判別できない時、どうやって見分けるのか。

学校で、酸性・中性・アルカリ性など習った人もいると思いますが
そういった知っている知識も交えながら、分析していきます。

まず、今回調べる粉末8種類(砂糖・塩・片栗粉・コーンスターチ・重曹・吸水性ポリマー、クエン酸、ビタミンC)についての性質を実験しながら紹介します。
自分たちの実験の参考にするために、子どもたちはメモを取りながら、それぞれを観察して覚えていきます。

吸水性ポリマーは、水を吸収しする性質があり
わずかな粉に水を入れると、その分固まってコップを傾けても
こぼれないほど固まります。

この性質を利用して、簡易トイレなどに使われたりしているそうです。
ただ、塩入れるとドロドロになり、傾けても動かなかったものが液体になりました。

ナメクジに塩と砂糖をかけると反応があるという話もありましたが
吸水性ポリマーは性質がちがうので、砂糖では変化がなく塩だけでした。

次に、粉末を見分けるために使う「指示薬」のデモンストレーションを行います。
酸性・アルカリ性の粉末を入れ、一番上にアントシアニン水溶液を下にこぼれるように注いでいきます。

すると、酸性、アルカリ性それぞれに反応して
液体の色が変化します。

これも、見分けるためのポイントです。

片栗粉とコーンスターチにヨウ素(うがい薬)をいれると
片栗粉が青・紫色。コーンが赤紫色で、同じデンプンでも反応が異なりますし

吸水性ポリマーの時のように、塩を入れることで
デンプンが溶け出してボロボロしたものがでてきます。
デンプン以外にも、ゼラチンや寒天などでも同じ反応があり
この現象を「塩析」と言いますが、科学的にも詳しくはまだ解明されていないそうです。

一通り、性質を学んだら
次は、実際に自分で見分けてみます。

性質の紹介があった8種類のうち、選ばれた6種類を
名前が伏せられた状態で配り、学んだことを活かして実験していきます。

小・中学生混合の4チームに分かれてスタートです!

いざ、実験が始まると
静かに聞いていた時が嘘のように
やる気スイッチが入り、初対面の相手ともどんどん話しながら
試していきます。

チームごとに進め方も異なり、それぞれの個性がでて
とても熱気のある空間でした。

「これ何だったっけ」「酸性ってどれだっけ」とさっき聞いた話を思い出せない時は
メモしたワークシートをめくりながら、試していきます。

お互いに意見を積極的に出しながら、トライ&エラーを繰り返します。
答えは教えられないですが、東大CASTのメンバーが1人ずつついていたので
サポートしてもらいながら進めます。

熱中するあまり、最初の予定よりも長い時間がかかりましたが
各チーム、なんとか答えを出すことができました。

最後は、結果発表です。
4チーム中、なんと2チームが6種類全問正解でした。
おしくも、2チームは4種類正解で、2種類の名前を入れ違えてしまっていました。

実験の検証結果は正しくても、メモ書きで勘違いしてしまうこともあるので
そういったことも学びになりました。

最後に各チームに、東大CASTさんからの賞状もそれぞれいただきました。

性質の紹介で、出ていなかった電気を流して見分ける方法を試すチームがいたり
学んだことと、この場でのひらめきを試して実験に熱中する姿は
勉強とはまた違った、純粋な知りたいという気持ちでやっていたと思います。

今回は、白い粉末を実験してみましたが
普段気になっていることなど、ぜひ自分で調べて
新しい知識と経験をしてもらえたら嬉しいです。