2024/11/30
【アートスクール】フォトレポート『ZATSUDAN BOOK CLUB(ザツダン・ブック・クラブ)』 井出幸亮 / 編集者(2024.11.30)
本日は「本」を読んでおしゃべりする “気軽な” アートスクールを開催しました。
講師というより、みんなと一緒におしゃべりする相手となったのは、編集者の井出幸亮さんです。
気楽に会話する「雑談」とはいえ、初対面で年齢も違う相手だと、なかなかハードルが高いかもしれません。
……というこちらの心配をよそに、「本」を媒介として、こどもたちは終始リラックス。
編集長を務める『Subsequence』や、『POPEYE』などの雑誌で、たくさんのお話を聞いてきた井出さんのリードにより、
たくさんの「雑談」をすることができました。
井出さんの自己紹介では、実はこどものころ、本が好きではなかったそうです。
お父さんが勤務する図書館に通うようになり、漫画の全集を読んでいた……、
というところで「毎日1冊ずつ読むんでしょう!」との声。
時代を超えた共通点で盛り上がります。
ホワイトボードに、今日のルールを書く井出さん。
ルールとはいっても「何を言ってもいい、言わなくてもいい」「人の話に耳を傾けてゆっくりいきましょう」
「疲れたら、休んでいい」「面白くても、面白くなくてもよい。つまらなかったらどうつまらなかったか考えてみよう」というシンプルなもの。
身構えないで話してもらうためのルールです。
次に、持参した本(おすすめの本)を見せながら自己紹介。
詩集、雑誌、マンガ、ミステリー小説……多様なジャンルで、このあとのお話に期待が高まります。
それから、自分の本の好きな部分や伝えたい内容を改めてメモし、みんなに発表します。
パスしてもOKとしながら、持ってきた本を見せてもらって質問すると、結局は「雑談」になっていきます。
どの子も好きなものを伝えるときの熱量が高くてそれ自体が面白く、
交換して読んでみたり、「どこか好きか」を深めていったりするうちにあっという間に時間が経ちました。
井出さんからのおすすめ本は、こどものころに読んでいたという新聞の形をした絵本。
面白さのポイントも、細かく紹介してくださいました。
最後に、課題図書としていた『手塚治虫名作集 (2) 雨ふり小僧』について、みんなに語ってもらいます。
短編集なので、気に入った話がそれぞれにあったり、さまざまな感想が飛び交いました。
今日の目的は「雑談」でしたが、せっかくなので、おすすめの本の魅力をカードにまとめてもらって終了しました。
本は、あらゆる内容を扱うメディアです。
今回も好きなスポーツや動物の話題に展開していきましたが、無限に話が広がっていく入り口になります。
みんなの「雑談」は、井出さんが編集して「ZATSUDAN BOOK CLUB」の会報誌(ZINE)となる予定です。
いわゆる「読書好き」でなくても、「好きな1冊」をきっかけに、誰でも何でも「雑談」できる場として、またぜひ開催したいです。