NEWSおしらせ

2023/04/30

【アートスクール】フォトレポート「声とカラダを楽器に今日の音楽を作ろう ~サークルボイス~」青柳拓次/音楽家 (2023.4.30)

本日のアートスクールは、音楽家の青柳拓次さんが取り組む音楽プロジェクト サークルボイスを行いました。

音楽には、人が作った楽曲を聴いて楽しむものと、もう一つ、自分が楽器となって音や声で楽しむものがあるよ、と青柳さんが最初に教えてくれました。

人が作った楽曲を楽しむこととして、まずギターを演奏してくださいます。
ギター1本で奏でられるメロディ。
しんと静かになった場で、みんなギターの音の美しさだけでなく、空気感も堪能しているようでした。

続いて、自分が楽器となって、音楽を楽しむパートへ。
まずはウォーミングアップとして、声の大小をコントロールしたり、体を使ってリズムを取ったり。
リズムも手拍子、足踏み、口笛、指を鳴らすといろいろな方法がありますが、中には爪を擦り合わせて打楽器のような音を出す子も!
これには、青柳さんも驚いていました。

最後のウォーミングアップは、音の風景作り。
浮かぶボートから、海に飛び込み、海中を漂ってから、砂浜に上がり、森に分け入り、街に戻って、各自家に戻る風景を想像しながら、その場で聞こえるであろう音をそれぞれが出してゆきます。
声に出しても、音を出しても、なんでもOK。
みんなで想像の旅を楽しみました。

さあ、頭も体もやわらかくなったら、いよいよ本題です!

青柳さんのギターに合わせて、メロディーを教わり、その音を真似をしてゆきます。
メロディーと言っても、意味のない音で構成されたものなので、ただ真似するしかありません。
繰り返し、繰り返し口ずさむことで、体に覚え込ませてゆきます。
4つほどのパートを、それぞれ担当を振り分けて、一つのメロディの中で奏でていきます。
他の人に惑わされてメロディーが変わってしまったり、わからくもなるけど、根気強く口ずさみます。

フレーズを覚えたら、体も合わせて動かしてみました。
その場足踏みから、ぐるぐる回ってみたり。
最後は、各フレーズが合わさり、みんなの声が混ざり合い、体を動かして生まれるアンサンブルで、場の一体感を感じることができました。

その何とも言えない感覚に、
「単純だけど、ただ楽しかった!」
「みんなの声だけで、不思議な気持ち」
「楽しくて、疲れた、いつも使わない体を使った気がする」
こどもたちの感想も、うまく言葉にならないようでした。

でも、これが音楽の根源的な楽しさに触れた証拠なのかな、とずっと様子を見ながら思いました。それは、上手い下手などを気にすることなく、みんなで気持ちよく音を出せれば、それだけで十分なのかもしれません。そんなことを参加してくれたみんなの笑顔からも感じ取れた2時間でした。

青柳さん、本日は貴重で美しい体験をありがとうございました!