金川晋吾 / 写真家

2008年ごろ、私は自分の父を写真に撮りながら、父と会った日のことを書いた日記も
つけていました。そのころの父はちょっと調子が悪くて、何もせずにずっと家にいる
ような状態でした(と言ってもいわゆる病気というものではなくて、父はそれなりに
楽しそうにたんたんと暮らしていたのですが)。
父と会って話をした日には、私はいろんなことを思ったり考えたりしたので、そのことを
日記につけていました。自分のいろんな思いや考えを、日記に受けとめてもらっていたの
だと思います。
数年後、その日記を読み返すと、そのときの自分にしか書けない、とてもおもしろいもので
あることに気がつきました。日記を書くことを通して、私は自分の言葉に出会うことができた
のです。
日記というのは自分のために好きなことを書くことができる場所です。何を書いてもいいし、
うまく書けなくても全然いいのです。日記を通して、書くことのおもしろさや、自分の言葉の
かけがえのなさに気づいてもらえたらうれしいです。

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