2026/05/24
【アートスクール】フォトレポート『植物染色ワークショップ〜色を通した地球解剖の旅〜』潮津美左紀 / 染色作家(2026.5.24)
「植物染めをやったことある人いるかな?」
染色作家の潮津美左紀さんがみんなに尋ねると、
たまねぎ染めや藍染をやったことある!という子が、ちらほら。
美左紀さん自作の染色色見本を見ながら、
染料の煮出す温度や、何度重ねて染めるかなどで
鮮やかな色になったり、濃くて深い色になったり、植物から生まれる多種多様な色を教わります。
今日のアートスクールは「植物染色ワークショップ〜色を通した地球解剖の旅〜」ということで
植物を使った染色体験から、地球にある色と出会うというもの。
事前に参加者には、染めるものの下処理として、豆乳に浸してきてもらったのですが
それは、よく洋服に使われている「化学繊維」と「植物の染料」の相性がよくないからなんだそう。
化学繊維に、豆乳や牛乳などのタンパク質をコーティングさせることで、
植物の染料でも、よく染まるようになります。
さっそく持ってきたTシャツやトートバック、ハンカチなどを水に浸し
会場で煮詰めた玉ねぎの皮を使って、染めていきます。
少し前に煮出した染料に浸した参加者は、「ちょうどいい湯加減〜」と、気持ちよさそうに布を染めていきます。
一方、さっきまで煮出していた染料はあつあつなので、箸を使って慎重に染めていきます。
柄をつけたい子は、輪ゴムでしばったり、
明るめがいい子は少しの時間、濃い色がいい子は、何度も染めを繰り返し、
イメージする色や染めを追求していきました。
最後にミョウバンを解いた水で色止めをして、水洗いをして絞ったら、完成!
一度体験すると、みんなやり方をマスターして、
どんどんいろんな染め方に挑戦していきました。
次に、紫色に染まるログウッドという植物の染料と鉄媒染液も用意してくださり
絞り染めだけでなく、グラデーションの染め方も美左紀さんから教わります。
本来、染料はなるべく混ぜないようにすることが定石ですが
玉ねぎとログウッドそれぞれを行き来しながら、いろんな色で染めていくこどもたちの
やわらかな発想には驚かされました。
「地球の色と聞くと、”青と緑”を想像すると思います。
でも、青く見える空や海や水などの「青」も、植物たちの「緑」も、実は、そのまま染料として取り出すことはできないんです。
今日も、茶色の玉ねぎの皮が黄色になったり、赤色のログウッドが鉄と結びついて紫になったり
実際に見える色と、そこから生まれる色が異なることを体験してもらいましたが
身の回りの自然たちの色をもっと深く観察したり分解し、今、この瞬間にしか生まれない色を追求することが
それは実は地球に出会う体験につながっていると思います。」
最後に、美左紀さんから「色」についてそんな素敵なお話を聞きました。
温度、染料の量、掛け合わせる媒染の種類、染める布の種類など
無限の組み合わせに影響されるので、全く同じものを再現することはほぼ不可能な染め。
今後ますますデジタル化、AIが台等する世界の中で
この自然と人との対話と、人の手からしか生まれない一期一会なクリエイティブな行為が
いかに価値のあることであるか、今一度噛み締める時間となりました。




















